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古賀稔宏の作曲ノート作曲・編曲家のDTM制作ノート

オーディオインターフェイスが認識しない時の確認手順

古賀稔宏のプロフィール写真

作曲・編曲家 古賀 稔宏

「それいけ!アンパンマン」劇場版関連楽曲の作曲・編曲、Do As Infinity関連楽曲、アニメ楽曲、滝沢歌舞伎BGMなど、商業音楽の制作・演奏に携わる。

買ったばかりのオーディオインターフェイスをUSBでつないだのに、パソコンにもCubaseにも名前が出てこない。せっかくの機材が置物のようになる瞬間ですが、故障を疑うのはまだ早いです。この症状の原因として、いちばん多いのはドライバーがまだ入っていないことだからです。

「USBで挿せばそのまま使える」という思い込みが、この機材の最初の落とし穴です。機種によっては、専用ドライバーが入っていない状態だとパソコンがうまく認識してくれないことがあります。ドライバーを起点に、物理接続、OS、DAWの順で切り分けていきます。

先に見ること

オーディオインターフェイスが認識しない時は、ドライバーから順に確認します。

  • 最多の原因はドライバー未インストール
  • 入れた後はパソコンを再起動し、つないだ状態でDAWを起動する
  • 給電ランプ、ケーブル、別ポートの順に物理側を見る
  • OSに名前が出るなら、残る作業はDAW側の選択だけ

ドライバーを入れる──最多の原因

挿すだけで使えるとは限らない機材です。

ドライバーとは、オーディオインターフェイスとパソコンの間で通訳をするソフトのことです。パソコンは、この通訳がいないと「USBに何かつながっているが、音の機材として使えない」という状態のままになります。

ランプが点いているのに認識しない、という症状の正体はたいていこれです。

手順は次の通りです。まず本体や箱で機種名を確かめます。

Yamaha AG03やSteinbergのURシリーズのような機種なら、メーカーの公式サイトに機種別のドライバーのページがあります。使っているOSに対応した版をダウンロードして、インストールします。

大事なのはインストール後です。パソコンを一度再起動し、オーディオインターフェイスをつないだ状態でCubaseを起動し直します。

入れただけでは読み込まれていないことがあるので、再起動までをセットで一つの作業と考えてください。

ここで止まると「自分はDTMに向いていないのでは」と感じやすいのですが、これは才能でも相性でもなく、説明書の1ページ目に相当する初期設定です。逆に言えば、最初の1回だけ済ませれば、次からは挿すだけで使えます。

USB接続と給電を見る

電気が足りていないと、正しい設定でも動きません。

ドライバーを入れても出てこない時は、機材まで電気が届いているかを見ます。まず本体の電源ランプです。点いていないなら、認識の問題ではなくそもそも起動していません。

電源スイッチのある機種はオンになっているか、USBからの給電で動く機種はパソコン側から十分な電力が来ているかを確かめます。

USBハブや、キーボードの横にあるような細いポートを経由していると、電力不足で動作が不安定になることがあります。オーディオインターフェイスはパソコン本体のポートへ直接つなぐのが基本です。

ケーブルも一度疑ってください。手持ちの別のケーブルを流用している場合、見た目が同じでもデータのやり取りに対応していないものが混ざっています。付属のケーブルに戻すのが確実です。

ケーブルの被膜が折れ曲がっている、机の脚に踏まれていた、という物理的な傷みも案外あります。

別のポートとケーブルで試す

ポート1つの不調は珍しくありません。

給電に問題がなさそうなら、挿すUSBポートを変えます。パソコンのポートは1か所だけ調子が悪いことがあり、別の場所に挿しただけで認識される例は多いです。

デスクトップパソコンなら、前面のポートより背面のポートの方が安定する傾向があります。

USBの端子形状を変換するアダプターを間にはさんでいる場合は、一度外せる構成で試してください。変換を1枚かませるごとに、不調の候補が1つ増えます。

抜き差しのタイミングにも一つだけ約束があります。Cubaseを開いたまま抜き差しを繰り返さないことです。

DAWは起動時につながっている機材を前提に動くので、切り分けのたびにDAWを閉じ、挿し直してから起動し直す。この順番を守ると、試した結果が正確に見えます。

OSがデバイスとして見えているか

ここが、原因を前後に分ける境界線です。

物理側を整えたら、パソコンのOSが機材を見えているかを確認します。Windowsならサウンド設定を開き、出力・入力の機器一覧に機種名があるかを見ます。Macなら「Audio MIDI設定」という画面に装置として並んでいるかを見ます。

ここに名前が出ていないなら、原因はここより前、つまりドライバーか給電かケーブルかポートです。前のセクションに戻って、一つずつ潰します。ドライバーを入れ直してから再起動、が効くことも多いです。

名前が出ているなら、機材とパソコンの間はもうつながっています。ケーブルを買い替えたり本体を疑ったりする必要はなく、残っている作業はDAW側の選択だけです。

この境界線を確認せずに進むと、直っている場所を延々と触り続けることになるので、症状で迷ったらまずこの画面を開いてください。

DAW側でドライバーを選び直す

OSに見えていても、DAWは自動では切り替えません。

最後の一歩がDAWの設定です。Cubaseの場合は、スタジオ設定の中にあるオーディオシステムという項目で、どのドライバーを使うかを自分で選びます。

ここが内蔵オーディオや別の項目のままだと、機材側が完璧でもCubaseは今まで通りの場所で音を出し入れし続けます。

一覧に機種名のドライバーが出ていれば、それを選んで設定を閉じます。選んだ直後は、新規プロジェクトにトラックを1本作って、音の出入りを短く確かめてください。

マイクをつないでメーターが振れるか、再生音がヘッドホンから出るか。10秒の確認で、認識の問題は完全に終わったと言い切れます。

一覧に機種名が出てこない場合は、Cubaseを起動する前に機材をつないでいたかを思い出してください。起動後につないだ機材は一覧に現れないことがあります。つないでから起動、の順に直すだけで解決することも多いです。

音の出入り口はこれで開通です。次に困るとしたら録音時の音の遅れですが、それはバッファサイズという別の設定の話なので、記事末のレイテンシーの記事で扱います。

切り分け表

症状から、確認すべき場所を逆引きします。

症状原因の候補次の一手
OSにもCubaseにも名前が出ないドライバー未インストール公式サイトの機種別ページから入れて再起動
電源ランプが点かない給電不足、ケーブル、電源スイッチ本体ポートへ直挿しし、付属ケーブルに戻す
OSには出るがCubaseで選べないDAW側の設定が別のままオーディオシステムで機種名を選び直す
選べるのに音が出ない出力先やトラックの設定「Cubaseで音が出ない時」の記事へ進む
昨日まで使えたのに急に消えたOS更新、ポートの不調再起動、別ポート、ドライバーの更新を確認

よくある疑問

USBで挿すだけでは使えないのですか

多くの機種は、メーカーが配布するドライバーを入れて初めてパソコンとDAWから使えるようになります。挿すだけで動く機種もありますが、認識しない時はまずドライバーの有無を確認するのが近道です。

ドライバーはどこで手に入れますか

メーカーの公式サイトです。機種名とOSを確認して、対応するバージョンをダウンロードします。付属CDや古い記事のリンクより、公式サイトの最新版を選ぶ方が確実です。

ドライバーを入れたのに認識しません

インストール後にパソコンを再起動し、機材をつないだ状態でDAWを起動し直してください。それでも出ない時は、別のUSBポートへの直挿し、ケーブルの交換、給電の確認へ進みます。

OSでは見えるのにCubaseで選べません

スタジオ設定のオーディオシステムで、機種名のドライバーを自分で選び直します。ここが内蔵オーディオや別の項目のままだと、機材が正常でもCubaseからは使えません。

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認識が通ったら、音出しと録音の次のつまずきに備えられます。

古賀稔宏のプロフィール写真

プロフィール

古賀 稔宏

ギター、ウクレレ、DTM(Cubase)、作曲技法、音楽理論を指導。14歳でギターを始め、同時に作曲も始める。ポップ、ロック、クラシックの要素を含む楽曲を得意とする。

商業音楽の制作・演奏に携わりながら、初心者が止まりやすい場所を制作工程に沿って整理している。

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