古賀稔宏の作曲ノート

コード進行はC→Am→Dm→Gから始めていい

コード進行が思いつかない時は、まずC→Am→Dm→Gを鳴らしてみてください。最初から珍しい進行を探す必要はありません。

この記事の結論

C→Am→Dm→Gは、初心者が曲っぽさを体感しやすい進行です。独自性はメロディ、リズム、音色、展開で後から作れます。

  • C、Am、Dm、Gを鍵盤で確認する
  • 4小節で鳴らす
  • 同じ進行にドラムを入れる
  • C、Am、Dm、Gを4小節で鳴らし、その上にドラムと鼻歌を乗せる

この記事で解決すること

この記事では、コード進行で止まらず、王道進行を曲の土台として使う方法を整理します。

  • コード進行が思いつかない
  • 理論を知らないので作曲できないと思っている
  • 王道進行を使うとパクリになるのではと不安
  • コードからメロディへ進めない

まず確認する順番

珍しい進行を探す前に、まず鳴らして、曲として判断できる状態を作ります。

  1. C、Am、Dm、Gを鍵盤で確認する
  2. 4小節で鳴らす
  3. 同じ進行にドラムを入れる
  4. 鼻歌を乗せる
  5. 2回目だけ少し変える
  6. サビ前にGを長めにする
  7. 別のテンポでも試す

確認の流れ

  1. 01コード
  2. 02リズム
  3. 03メロディ

王道進行から始めてよい理由

初心者ほど、最初から誰も使っていないコード進行を探そうとします。しかし曲の良さは、コード進行の珍しさだけで決まりません。メロディ、リズム、歌詞、音色、アレンジ、展開によって印象は大きく変わります。

C→Am→Dm→Gのような王道進行は、曲の土台を素早く作るための足場です。足場を作らずに独自性を探すと、何も鳴らないまま止まります。

Cキーの基本コード

Cキーで使いやすい基本コードは、C、Dm、Em、F、G、Am、Bm(b5)です。初心者はまずこの範囲で並べてみるだけでも十分です。

Cは明るく安定した出発点、Amは少し切ない響き、Dmは次へ進む感じ、Gは戻りたくなる力を持っています。この感覚を耳で覚えることが、理論の丸暗記より先です。

C→Am→Dm→Gの弾き方

Cはドミソ、Amはラドミ、Dmはレファラ、Gはソシレです。鍵盤で3音ずつ押さえ、1小節ごとに変えてみます。最初はテンポを気にせず、響きの流れを確認します。

慣れたらクリックを鳴らし、4小節で1周させます。コードだけで曲っぽく聞こえたら、そこにドラムを足します。作曲は、白紙から全てを発明する作業ではなく、土台を置いて判断を重ねる作業です。

王道なのに違う曲になる理由

同じコード進行でも、テンポが違えば印象は変わります。ドラムが8ビートなのか4つ打ちなのか、メロディが跳ねるのか伸びるのか、音色がピアノなのかシンセなのかでも別物になります。

だから、王道進行を使うことを恐れる必要はありません。むしろ最初は、王道を使って曲が成立する感覚を身につける方が重要です。

メロディへ進む方法

コードを鳴らしたら、その上で鼻歌を歌います。Cの時は安定、Amで少し沈む、Dmで動き、Gで戻る。この流れを感じながら、短いフレーズを繰り返します。

メロディは最初から長く作らなくて構いません。2小節のフレーズを作り、後半だけ少し変える。これだけでも曲の種になります。

フルコーラスへ広げる時の使い方

C→Am→Dm→Gは、Aメロの土台にも、サビ前の整理にも使えます。ただし全編で同じままだと単調になるため、2回目はリズムやメロディを変えます。

制作工程で見ると、コードは完成品ではなく、メロディやアレンジを乗せる土台です。まず土台を置き、そこから曲全体へ広げます。

状態別の見方

同じ悩みに見えても、見る場所が違うことがあります。今の状態に近い行から確認してください。

今起きていること見る場所次にやること
コード進行が思いつかないC、Am、Dm、Gを土台として使う4小節で鳴らして録音する
理論を知らないので作曲できないと思っている音名より響きの流れを聞くCキーの基本コードだけで始める
王道進行を使うとパクリになるのではと不安独自性をメロディや展開で作る同じ進行に別のリズムを乗せる
コードからメロディへ進めないコードを鳴らしながら口ずさむ2小節の鼻歌をMIDIにする

15分で確認すること

最初は範囲を広げすぎず、下の項目だけを順番に見ます。

  1. C、Am、Dm、Gを鍵盤で確認する
  2. 4小節で鳴らす
  3. 同じ進行にドラムを入れる
  4. 鼻歌を乗せる

15分では、4つのコードを鳴らして1周録音するだけで十分です。響きの流れを耳で覚えます。

30分かけて見る場合

15分で解決しない場合だけ、少し広い範囲を確認します。

  1. 2回目だけ少し変える
  2. サビ前にGを長めにする
  3. 別のテンポでも試す

30分見る場合は、同じコードにドラムと鼻歌を乗せ、2回目だけ変化を付けます。

次の制作作業へつなげる

コードは完成品ではなく、メロディと展開を乗せる土台です。

C、Am、Dm、Gは、珍しさで勝負する進行ではありません。初心者が曲の土台を素早く作り、次の判断へ進むための足場です。

コードが置けたら、ドラムで時間の流れを作り、鼻歌でメロディを置きます。そこから1コーラス、フルコーラスへ広げると、コードだけで止まりにくくなります。

実践ワーク

読んだあとにやること

  1. C、Am、Dm、Gを1小節ずつ鳴らす
  2. クリックに合わせて4小節録音する
  3. 簡単なドラムを足す
  4. 鼻歌を2小節だけ乗せる

コード進行だけを評価せず、リズムとメロディを足した状態で判断します。曲らしさは組み合わせで生まれます。

よくある失敗

知識不足より、確認する順番を飛ばして問題が大きくなることがあります。

  • 珍しいコード進行を探しすぎて何も作らない
  • 理論用語を覚えるまで鳴らさない
  • コードだけで完成度を判断する
  • 1周鳴らしてすぐ捨てる

次に読む記事

コードが置けたら、ドラム、メロディ、曲の完成工程へ進みます。

古賀稔宏のプロフィール写真

プロフィール

古賀 稔宏

ギター、ウクレレ、DTM(Cubase)、作曲技法、音楽理論を指導。14歳でギターを始め、同時に作曲も始める。ポップ、ロック、クラシックの要素を含む楽曲を得意とする。

「それいけ!アンパンマン」劇場版関連楽曲の作曲・編曲、Do As Infinity関連楽曲、アニメ楽曲、滝沢歌舞伎BGM、堂本光一ソロアルバムへのギタリスト参加など、商業音楽の制作・演奏に携わる。

プロはどうやって1曲を作るのか

古賀稔宏の「1曲完成までの制作工程マップ」では、音出しからコード、ドラム、メロディ、アレンジ、フルコーラス完成までの流れをまとめています。